第26話 青木さんの話

趣味仲間に、青木さん、という方がおられる。

占い師をやっている男性。


スピリチュアル的なことに詳しく、

個人的にお客様からの依頼を受けて、

除霊なんかもされているらしい。


そんな青木さんだが、とあるときにこんなことを言われた。

「ちょっと手伝ってもらいたいことがあるのですが、

 お願いできたりしますでしょうか?」


これはなんというか、そっち系のお手伝いごとの気配。

はてさてどうしたものか。

「はて。どんな内容でしょうか?」


「朝日を見に行こうという話をしているのですが、

 少し人手が足りないのですよ。」


朝日を見に行くのになぜ人手がいるのやら。

ちょっと何言ってるかわからない。


「はて。それは力仕事的なことですかね?」

「いえ。一緒に朝日を見に行っていただければ。」

「車を出してほしいとかいう話ですかね?」

「車は私が出します。」

「人手がいるというのは、どういったことで?」

「4人必要なのですよ。お客様が2人と私で合計3人なのですが、

 あと1人欲しくて。」

「3人だけだとどうなるのですか?」

「朝日が見れなくなります。」


やはり何を言っているのかわからない・・・・。


風の吹く松竹梅

小説書いてます。 すべて架空の世界の出来事。

0コメント

  • 1000 / 1000