第27話 青木さんの話2

とりあえず一緒に朝日を見に行く話は了承した。

朝日を見に行くということは、天候が影響するな。

天候次第では延期という話もあるのだろうか。


約束の日、青木さんが車で迎えに来た。

「渡良瀬さん、おはようございます。」

「青木さん、おはようございます。」

車には2人だけなので、残りの2人はこれから車で拾いに行くのだろう。


「今日は晴れそうですね。」

「はい。3人であれば、朝日が見れないと出ていました。

 4人揃ったので良かったです。」

ふむ。

自分が行かなければ、

天候がすぐれない可能性があった、

という占いがでていたということなのだろうか。

となると、自分がここにいるだけで役目ははたしているのだろうか。

しばらく青木さんと雑談した。


その後、残りの2人を拾い、

軽くお互いに自己紹介もしつつ雑談しながら、

朝日の見える海岸へと向かった。


「そろそろです。渡良瀬さん。」

車の中で道中、いきなりそんなことを言われた。

なにがそろそろなのだろうか?

ふと気付くと、周囲が霧がかってきて、

視界が悪くなった。


「はて。そろそろ、といいますと?」

視界が悪くなったことで車のスピードが落ちる。


「3人だとこの先に進むのが難しいのです。」

後ろの2人もうなずいている。

視界が悪すぎて、結構前が見えない。

前後に車はいない。

ふむ。

車についてるナビをチラリ。


「一旦引き換えして、

 少しこのポイントを迂回したルートで行く、

 というのはいかがでしょう?」


風の吹く松竹梅

小説書いてます。 すべて架空の世界の出来事。

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