第28話 青木さんの話3

「霧がかってるのはこのポイントだけ、ということですか?」

青木さんからそう聞き返される。

いや、そこまではわからないけれども。


「行ってみないとわからないのですが、

 試しにこの道で向かう、というのでどうでしょう?

 どのみち、ここから先に進むのは厳しいので、

 時間も限られているので、迂回するにしてもルートに迷うところではありますが」

ナビを軽く操作して、迂回候補を指さしながらそんなことを提案してみる。


「渡良瀬さんがそうおっしゃるのなら、それでいきましょう」

青木さんのOKも出て、Uターンの後、迂回路に向かう。


そして、、、

我々は日の出前に目的地に到着することができた。

迂回路に霧はあったが、ある程度の視界は確保できたので、

徐行しつつ進むことは十分に可能だったのだ。



風の吹く松竹梅

小説書いてます。 すべて架空の世界の出来事。

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